飯能の森で木こり体験を行ってきた

春に園庭で木の積み木遊びをした、戸田市のあけぼの保育園の5歳さんたちと今回は本物の木を切り倒す「木こり体験」をしました。

森は紅葉し始めで、見事な秋晴れの青空と優しい風が子どもたちを待ち受けています。絶好の行楽日和で園からの道は渋滞でちょっと予定より遅れましたが、子どもたちは森に向かう期待感でこころウキウキ・ドキドキです。いつもは道端の自然物の観察にたっぷり時間を使ってしまうのですが、今日は先を急ぎます。

森でみんなを迎えてくれたのは、春にも木の遊びを教えてもらった「とっつぁん」と「ゆかりん」です。これから体験する木こり体験や森のことを説明してもらいました。

実際に木を切る前に、森を五感で感じるために地面に寝転んで空を見上げます。木の間から見える空や、風が木々を揺らす様子、鳥の鳴き声などたくさんのことを感じて五感が研ぎ澄まされていきます。

いよいよ、木こり体験の本番です。まず、とっつぁんからのこぎりの使い方を教えてもらいます。「のこぎりはまっすぐに入れて、手前に引くと切れるよ。」安全に気を配りながら、自分たちで木を切っていきます。みんな木こりになりきって、力の入れ具合や、のこの引き方など、頭と体をせいいっぱい働かせているので、真剣ないい顔をしています。

木を倒す側に入れる三角の切り込みは今日は時間の関係でとっつぁんが作業をしました。ナタで割った切り粉の匂いを嗅いでみるとヒノキのいい匂いがします。「くだもののような匂いがする!」いろんな匂いの感想がでました。

倒す準備ができました。木にかけたロープをみんなが協力しあって引っ張ります。

やったー、迫力のある音とを轟かせて目論見通りの方向に見事に倒れました。みんな満足げな顔をしています。

倒した木をベンチ代わりにして座って、記念撮影をしました。

倒した木のてっぺんの方の枝にはヒノキの実がどっさりついています。今年はまだ青みがかっていますが、乾燥すると、茶色くなってサッカーボールみたいな形になります。いろいろな遊びに使います。

今日の活動の終わりにゆかりんが絵本を読んでくれました。森で体験したことがよみがえって、すーっつと心に染み込んでいきます。自然の環境とみんなの協調があり、子どもも大人も大満足の一日になりました。

継続して「木こり体験」を保育に取り入れている園の子どもたちなので、森に入ることに躊躇は見られませんが、経験がない子どもたちは森に入ることでさえできないかもしれません。だからこそ一歩足を踏み入れることで体験できることがあります。「また、森に行きたい。」このとっておきの経験が子どもたちのこれからの生き方に少なからず影響を与えることでしょう。

【森のカメラマン】